ハス の 基本情報と撮影のコツ
ハスは仏教やヒンドゥー教などで聖なる花とされ、特にアジア圏で広く親しまれています。水生植物なので大規模な名所は少ないですが、水鉢などで寺社に植えられていることもあります。
見頃となるのは6月下旬から8月中旬にかけてで、最盛期は7月中旬から下旬ごろです。ちょうどアジサイが終わり、ヒマワリが始まるまで、花の少ない時期を彩ってくれます。
ハスは夜明けとともに花が開きはじめ、8時から9時ごろが開花のピークとなり、正午ごろには花が閉じてしまいます。間違って午後に訪れてしまわないように注意してください。
朝に撮影することが多くなるため、光は自然とサイド光となります。順光から逆光までどの角度からでも楽しめる光なので、ぜひ様々な角度から観察してみましょう。
ハスの花は4日程度で散ってしまいます。その後も次々つぼみが付きますが、見頃となったら早めに訪れましょう。タイミングの難しい花なので、足繁く通うつもりでいたいです。
花が散った後の花托は、一部の人が強い嫌悪感を抱くことで知られています。人に見せる写真なら、できるだけ花托が写り込むのは避けたほうが無難です。
ハスは虫を呼ぶ花です。撮影意図にそぐわない虫がいる場合は、可能ならそっと手で追い払ったり、虫が写り込まないような構図を選ぶなどの工夫をしたいです。
ハスは水生植物なので寄りたくても寄れない場面も多いです。そのため、規模の大きな名所に行く場合は、望遠レンズを用意しておきたいです。同じ水生植物のスイレンよりもずっと大きい花なので、超望遠までは必要ないことが多いです。
1000年以上前の種子が発芽することでも知られ、『大賀ハス』、『中尊寺ハス』、『行田蓮』などが各地で古代蓮として親しまれています。
なお、野菜のレンコンは、蓮根の字のとおりハスの根ですが、観賞用のハスは食用に向きません。